こんな記事をトップにするなんて

なんてひどいバランスを欠いた記事なんだろうと思った。

いじめなどの温床になっているとされる「学校裏サイト」について、文部科学省は15日、初めて行った実態調査の結果を公表した。抽出調査では、「キモイ」など「誹謗(ひぼう)・中傷」する言葉を含むサイトが全体の50%にのぼるなど、中高生を中心にした裏サイトの深刻な実態が明らかになった。
…中略
文科省青少年課は「今後も必要な調査を続け、他省庁と連携して子どもを有害サイトから守るフィルタリングなどの対策に取り組みたい。保護者や学校もサイトを直接見て、実態を認識して欲しい」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0415/TKY200804150317.html

このような記事を読んだら、インターネットをあまり使わない人々は「インターネットはある程度フィルタリングした方がいいんだろうな」と思うだろう。でも、根本の問題ってどうやったらインターネットを自分に役立てて使うことができるのかという議論が家庭や授業の中でなされているか、誹謗中傷そのものを生み出してしまう子供をとりまく環境とか道徳の授業が形骸化しているのではという問いかけも必要だと思う。
もし明日、今提出されようとしているインターネット規制法案についての記事がでたら明らかに情報操作ととられても仕方のないような流れだと思う。朝日新聞社はインターネット規制法案が必要だと思っているのだろうか?
一方で、いくらかバランスをとろうとしている記事もある。


「裏サイト」はいじめの温床ともいわれ、文科省では「かなり深刻な状況だ。フィルタリングの普及やネットマナーの向上をはじめとした啓発活動を進めたい」としている。
…中略
下田教授は「サイトの半数は正常なコミュニケーションがなされているが、残りは野放し状態で注意すべきだ。日常生活における言葉遣いは教諭や親が指導できるが、ネットの場合は口汚い言葉でも気付かない」と指摘。その上で、「行政の対策には限界がある。パソコンや携帯を買い与える親は、子供と使い方を話し合うなど責任を持って教育すべきだ」と指摘している。

http://sankei.jp.msn.com/life/education/080415/edc0804152336006-n1.htm

文科省のコメントが「…フィルタリングの普及やネットマナーの向上をはじめとした啓発活動…」という内容であるだけでも違った印象を受けると思う。