品質改善に向けた取り組み
SPES2006に参加した。Alan M.Davis氏の要求工学プロセスの改善についての講演やプロセス改善の効果と題してのパネルディスカッションの関 弘充氏の発言など大変刺激を受けた。
Alan M.Davis氏の発表では、
要求工学とは、
- 要求を聞き出すこと
- 優先順位付けすること
- ドキュメント化することと
と定義づけした上で、
プロセス改善の本来の目的は、ソフトウェア開発における
- コストの削減
- 開発期間の削減
- 品質の向上
を目指すものであって、
- 繰り返し利用できること
- 計測可能であること
は重要な項目ではない。
と発表していた。
「プロセス改善活動によって得られる結果を「標準化」や「数値化」といったことに固執することは本来の目的を見失うことになってしまうよ」という問題提起であった。
パネルディスカッションにおける関氏の発言は、プロセス改善を推進していく上で、一方的な押し付けではなく、品質改善へ向けて気づきを与える仕組みを取り入れることによって効果が得られたとのことだった。
- プロジェクト全体をとおして、どのような要求定義プロセスが最適なのか
- プロジェクトメンバー全員が、自ずと品質向上に向けて取り組んでいくような仕組み
を考えていかなくてはいけない。